「諸君 私はコーディングが好きだ
諸君 私はコーディングが好きだ
諸君 私はコーディングが大好きだ
マークアップが好きだ
サイトの設計が好きだ
デザインの実装が好きだ
デザインカンプにスライスを切っていくのが好きだ
JPEGの圧縮率を決めるが好きだ
ファイル名を考えるのが好きだ
文書構造を考えるのが好きだ
バリデーションが好きだ
自分が書いたソースを眺めるのが好きだ
HTML で XHTML で
CSS で JavaScript で
Microformats で DOMで
XML で XSLT で
RSS で Atom で
この地上で行われる ありとあらゆるコーディング行為が大好きだ
戦列をならべたコーダーの一斉タイピングが
轟音と共に修正依頼を吹き飛ばしていくのが好きだ
空中高く放り上げられた修正依頼が 効力射でばらばらになった時など心がおどる
コーダーの操るキーボードが 文法エラーを撃破するのが好きだ
悲鳴を上げて 燃えさかるバリデーション結果から飛び出してきた文法エラーを
テキストエディタで薙ぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった
指先をそろえたStrict厨の横隊が テーブルレイアウトのページを蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の新人が 既に修正された文法エラーを
何度も何度もAnother HTML Lintで確認している様など感動すら覚える
オーサリングツールで書き出された非推奨要素達を
バリデーション結果につるし上げていく様などはもうたまらない
泣き叫ぶ非推奨要素達が 私の振り下ろした指とともに
打音を上げるキーボードに ばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ
小賢しいバグ達が ブラウザチェックで健気にも立ち上がってきたのを
コードヒントを駆使したタイピングが カテゴリーごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える
後任のコーダーにソースコードを滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に美しく書いてきたソースコードが蹂躙され
属性の出現順序やインデントに規則性がなくなっていく様はとてもとても悲しいものだ
修正依頼の物量に押しつぶされて殲滅されるのが好きだ
修正依頼のメールに追い回され
最早ソースのどこをいじったら良いのか分からなくなるのは屈辱の極みだ
諸君 私はコーディングを 地獄の様なコーディングを望んでいる
諸君 私に付き従う大隊戦友諸君
君達は一体 何を望んでいる?
更なるコーディングを望むか?
情け容赦ない 糞の様なコーディングを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様なコーディングを望むか?
「コーディング!!コーディング!!コーディング!!」
よろしい ならばコーディングだ
我々は満身の力を込めて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で半世紀もの間 耐え続けてきた我々に
ただのコーディングでは もはやものたりない!!
大コーディングを!!一心不乱の大コーディングを!!
我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬWebデザインチームにすぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だ と私は信仰している
ならば我らは 諸君と私で総兵力100万と1人のWebデザインチームとなる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中に我々のキーパンチの音を思い出させてやる
天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる
一千人のコーダー のWebデザインチームで
世界を燃やし尽くしてやる
「最後の大隊 大隊指揮官より全Webデザインチームへ」
第二次 Coder's High 作戦 状況を開始せよ
征くぞ 諸君」