PHP FPM のチューニング

このサイトはNginx + WordPress で運用しているだが、設置当初はサイトが重くて仕方なかった。
top コマンドで状況を調べてみるとメモリを使い切っていたので、途方に暮れて解決策をググったところ、以下の記事を発見。 有用な記事をありがとうございました。

CentOS php-fpmの設定を変更してメモリ消費を減らした方法 | CrystalSnowman.com

サーバーはさくらのVPS (Cent OS 6、メモリ 1GB) なので、この記事とまさに同じ状況らしい。 これを参考に PHP FPM の設定 (/etc/php-fpm.d/www.conf) を以下のように変更し、現状運用中。

pm = dynamic
pm.max_children = 10 ; default 50
pm.start_servers = 5
pm.min_spare_servers = 2 ; default 5
pm.max_spare_servers = 6 ; default 35

設定変更前と比較にならないくらい軽く(というか普通に)なった。ここのようにアクセス数の少ないサイトはこういった設定で問題ないらしい。

PHP FPM はデフォルトで最大50ものプロセスを立ち上げようとするということは、比較的ハイスペックな環境を想定して設計されているのだろうか。果たして。

WP Pusher による WordPress テーマの自動デプロイ

WP Pusher というプラグインを導入し、GitHub のレポジトリの master ブランチに push したらサイトの WordPress テーマが自動的に更新されるという運用にしてみた。

seckie/likealunatic: Like@Lunatic website source code

サイトの静的ファイルがテーマディレクトリの外に散在していた状態だったから、それもできなかったわけだ。今回自作テーマを大幅に整理したことで、テンプレートも静的ファイルもすべて1つのテーマフォルダに収めることができた。(まあ当たり前の状態になったというべきか…)

GitHub の Webhooks による自動更新は以前からやりたかったのだが、CI ツールを使ったことのない僕にはハードルが高かった。しかし調べてみると、プラグインでそういうものがある、という情報があった ので導入してみることにした。該当記事の紹介によると、ビルドを Travis CI で行い、その後 dist ブランチに自動的にプッシュ、それを Webhooks で拾って本番にデプロイ、というフローになっている。しかし僕の環境だとビルドはローカルでやっているので Travis CI を使うフローは不要になる。シンプルに GitHub と WP Pusher だけの形で実現できた。

ただしハマったポイントが一つある。

WP Pusher は公式プラグインディレクトリに置いていないので、FTP を使ってアップロードした。すると、該当ファイルとディレクトリのオーナーは当然その FTP ユーザーになる。それによってパーミッションの問題が発生。

このサイトは Nginx + WordPress で動作している。 Nginx を使っている場合、wp-content ディレクトリなどに対して nginx ユーザーに書き込み権限を与えておけば、 WordPress (PHP) から自動更新やらプラグインの追加削除が行えるようになる。そうでない場合、WordPress は FTP 経由でファイルを出し入れしようとして FTP 情報を入力するプロンプト画面を表示する。
WP Pusher による自動デプロイも例外ではなく、パーミッションが適切でないと WordPress がそのページを表示しようとしてしまい、正しく通信できないらしい。

ちなみにエラーは GitHub の 該当 Webhook のページ下方に “Recent Deliveries” というセクションがあるのでそこで確認できる。 Webhook を設定すると通信確認のためなのか Recent Deliveries に1つ通信が記録される。それがエラーになっていた場合、Response が “500” となっているはず。Body のセクションを確認すると「FTP credentials を入力してください」という感じの HTML が出力されている。

GitHub Webhook setting screen
これは正常な状態。

今回のケースでは wp-content 以下すべてのファイル、ディレクトリオーナーを nginx ユーザーに変更したら解決した。 ちなみにこのことは WP Pusher Troubleshooting のページにもちらっと記述があった…。なんだろうこの徒労感。

参考

サイトのアップデート

直近の仕事が延期になってぽっかりと時間が空いたので、このサイトのメンテを一気にやった。

  • Bootstrap のアップグレード(v.1 -> v.3)
  • タスクランナーを Grunt から gulp に乗り換え
  • CSS プリプロセッサは Stylus から Sass (indented syntax) へ乗り換え
  • JavaScript は ES2015 + Babel を Webpack でビルドする環境へ
  • WordPress テーマディレクトリの整理
  • WP touch プラグインを廃止。スマホ向けスタイルは Bootstrap ベースで自作
  • WP Pusher による自動デプロイ

何年もサボっていたのでもう色々古かった。 Bootstrap はタイポグラフィーが格段に良くなりました。感心。それとモバイルファースト感が増していて、時代が移り変わった感じがします。 とはいえ今回使った v3.3.7 は2016年7月のリリースバージョンとなっていて、そんなに最新のトレンドっていう訳でもないです…。 というかこのリリースノートを見る限り Bootstrap ってもうあまり活発にメンテされていない感じか。