[書評]『成長の法則』

『成功の法則』 - ジェフ・ケラー 著、弓場 隆 訳 本書はとても短くシンプルに、誰でも分かる言葉で書かれていて、気軽に読むことができる自己啓発本です。 活字が苦手な私でもすぐに読了することができました。 知人が私のためにプレゼントしてくれたものです。

本書の第一印象は「自己啓発本 入門」。
悪く言うと「ポジティブ教」。以下のくだりがそれを象徴しています。

本書37ページより
試行は現実をつくり出すというのは真理です。したがって、思考は注意深く選ぶ必要があります。ポジティブな思考をすれば、ポジティブな結果を得やすいのに対し、ネガティブな思考をすれば、ネガティブな結果を招くおそれがあります。

このようにポジティブな人間の姿を、強くテーマとして打ち出していく本です。ある程度、距離を置いた視点で読むことができないと、「こうあるべき」という強迫観念に囚われてしまうかもしれません。

本書をプレゼントしてくれた知人は「1つでも自分に響く言葉が書いてあれば、その本は買いだと思う」とアドバイスしてくれました。その通りだと思います。自己啓発系の知識というのは、自分に取り入れられる部分を取り入れれば良いのだと思います。ワンフレーズでも、単語1つでも、印象に残った言葉があればそれでOK。その言葉は読者の人生を変える材料となり得るのです。

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『Web標準の教科書―XHTMLとCSSでつくる“正しい”Webサイト』

写真: 『Web標準の教科書』 CYBER@GARDEN の益子貴寛氏が執筆した XHTML + CSS リファレンス本。2005年7月20日、第1版第1刷発行。

仕様に従った XHTML + CSS のコーディング、つまり Web 標準的なコーディングの大切さを教えてくれた本書は、コーダーとしての私のバイブルとなっています。

ブラウザで見る際の視覚的な結果からマークアップする要素を決定するのではなく、文章構造上妥当である要素を選択しマークアップしていくという考え方。今の日本の Web 業界にこういった Web 標準的な考え方を一般化するにあたり、本書はその一翼を担っていると私は確信しています。私はもし本書に出会わなかったら、コーダーになっていなかったかもしれません。

本書の内容では特に CSS のリファレンスが素晴らしく、各プロパティごとに「値・規定値・適用対象要素・継承するかしないか・パーセンテージ・メディア・未対応ブラウザ」といった項目が表にまとめられ、分かりやすい例を挙げながら解説されています。
XHTML の方も要素ごとに「書くことができる属性・含むことができる要素」などを詳しくまとめてあったらなお良いのでは・・・と思ってはいますが、要素ごとのマークアップ例は秀逸で、非常に参考になります。

600ページを越える書籍であるだけに、私は全てのページに目を通したわけではないのですが、必要となった時に必要とする項目だけを索引から引くという、辞書的な使い方をしています。コーディングをする上で手放せないものとなっていますので、会社用と自宅用で2冊持っていたりします。コーダー必携の1冊と言えるでしょう。